会長 奥 正之

奥正之会長

 有信会員の皆さまにおかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 このたび、高橋前会長の後任として、新たに会長に就任致しました奥でございます。卒業は昭和43 年、故林良平先生の民法ゼミ出身です。これまで、東京支部長として本会に携わって参りましたが、さらなる大任に身の引き締まる思いでございます。錚々たる諸先輩方がいらっしゃるなか、甚だ僭越とは存じますが、本会そして母校の更なる発展に向け、精進して参る所存でございます。

 高橋前会長はご就任の際、「グローバリゼーションの大競争時代にあっては、主役を目指して力を合わせて世界に向かうという積極的施策も必要である。こうした観点での大学の取り組みを全力で支援したい。」と述べられ、そのゴールに向けて大学との緊密な連携のもと、本会活動を積極的に牽引してこられました。例えば、従来開催されていた企業所属の卒業生による学生向けの「秋の進路相談会」を発展させ、平成28 年より、学部入学式後の新入生歓迎会に若手卒業生が参加する形で新入生との親睦を図るなど、学生と卒業生の交流を活発化されました。こうした高橋前会長の多大なるご貢献に対しまして、心より敬意を表す次第でございます。

 また、母校による特筆すべき功績として、平成30 年司法試験において、京都大学法科大学院の合格者数が史上初の全国1 位(128 名)に輝いた快挙が挙げられましょう。これもひとえに歴代の法学研究科長、法科大学院長をはじめとする教員の皆さまの地道な努力、的確なご指導、そして、学生の皆さまの研鑽の賜物であり、卒業生としても大変誇らしく、また、嬉しく思います。

 一方、わが国の法学部・法科大学院を取り巻く環境は、大きな変革の時期を迎えております。創設から15 年が経過した法科大学院では、当初の目論見と異なる様々な問題が浮き彫りになっているとお聞きします。また、人材供給の役割を担う法学部についても、受験生からの注目度に陰りが生じており、そうした状況への対応が求められております。さらに、世界的にみれば、アンチ・グローバリズムやポピュリズムの高まりがみられ、民主主義を守る司法・行政の重要性は高まっており、国際的な視座をもった法曹人材の育成がこれまでにも増して求められていると言えましょう。

 こうした変化の時代に際し、本会は、学生・教員・卒業生の親睦団体として、より活発な交流を通じて結束を高め、大学の取組みを全面的に支援して参りたいと思います。会員の皆さまにおかれましては、相変わらぬご支援、ご協力をお願い申し上げます。

 最後に、皆さまのご健勝および本会の益々の発展を祈念致しまして、ご挨拶とさせていただきます。

有信会誌 第69号(2019.3.1)